バレエにおける「姿勢」の重要性
バレエにおいて姿勢は、すべての動きの土台です。猫背や反り腰のまま動くと、体のバランスが崩れ、動きがぎこちなくなるだけでなく、ケガの原因にもなります。
正しい姿勢とは、耳・肩・腰・膝・くるぶしが一直線に並び、体の中心(軸)がしっかりと通っている状態です。この姿勢を保つことで、重力を効率よく使い、軽やかなジャンプや安定したターンが可能になります。
姿勢を整えるための意識ポイント
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肩を下げて首を長く保つ
肩が上がると首や背中が硬くなり、動きが詰まって見えます。肩甲骨を下げ、デコルテを広く見せるようにしましょう。 -
骨盤をニュートラルに保つ
反り腰や骨盤の前傾は腰痛の原因になります。おへそを軽く背骨に引き寄せるイメージで、骨盤を立てましょう。 -
足裏の三点で床を押す
かかと・親指の付け根・小指の付け根、この三点で床を押すことで、安定感が増し、軸がブレにくくなります。
呼吸がもたらす動きのしなやかさ
呼吸を止めてしまうと、筋肉が硬直し、動きがぎこちなくなります。特に初心者の方は、集中するあまり息を止めてしまいがちです。
バレエでは、動きの始まりで息を吸い、動きの終わりや伸ばす瞬間で息を吐くのが基本です。このリズムを意識すると、動きに余裕が生まれ、見た目も美しくなります。
自宅でできる姿勢と呼吸の練習
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鏡の前で立つ練習
毎日1分間、耳からくるぶしまでのラインを意識しながら立つだけでも、姿勢の意識が変わります。 -
深呼吸ストレッチ
息を吸いながら腕を横から上に上げ、吐きながらゆっくり下ろします。この動作を10回繰り返すことで、肩の力が抜け、呼吸が深まります。
正しい姿勢と呼吸で美しいバレエライフを
バレエはただポーズを真似るだけでは上達しません。正しい姿勢と呼吸を意識することで、動きが洗練され、体のラインも自然と整います。初心者の方も、まずはこの基礎から始めてみましょう。