YGP(Youth America Grand Prix)は、世界中の若いダンサーが集う大舞台。
そのため「ただ練習を重ねるだけ」では結果につながりません。
**限られた時間の中で“何を意識してレッスンを積むか”**が、舞台での完成度と印象を大きく左右します。
今回は、先生の視点から、YGP対策レッスンで意識すべき5つのポイントを詳しく解説します。
普段のレッスンが変われば、コンクール本番での踊りも確実に変わります。
🎯 1. 「テクニック」よりも「精度」を重視する
YGPでは回転数やジャンプの高さなど派手な技よりも、
動きの正確さ・ポジションの美しさ・身体の使い方が重視されます。
特にクラシック作品では、次の3点を意識して練習しましょう。
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ポジションの軸を崩さないこと
アラベスクやピルエットの形を「見せよう」とせず、バレエの原則に忠実に。 -
アン・ドゥオール(ターンアウト)をキープする意識
形だけでなく、股関節からの外旋を常に意識。 -
音楽とのタイミングを正確に
音に遅れる・急ぐだけでなく、「拍の中で踊る」感覚を育てる。
💬 先生のコメント
「“頑張っている感”よりも“余裕とコントロール”がある踊りが評価されます。
一つ一つのポーズを止めて確認し、正しい位置を身体に覚えさせましょう。」
💃 2. コンテンポラリーでは「感情」と「流れ」を意識
YGPでは多くの審査員がコンテンポラリー部門での表現力を重視しています。
このパートで「印象が一気に変わる」ことも多いのです。
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ストーリーより“感情の流れ”を意識する
“この瞬間、何を感じているのか”を身体全体で表現。 -
動きを繋ぐ“流れ”を意識
止まらない・切れない踊りは観る人の心を引き込みます。 -
顔の向き・目線・呼吸のコントロール
小さな表情の変化が、大きな表現に変わります。
💬 先生のコメント
「コンテンポラリーは“正解のない踊り”。
答えを探すのではなく、自分の感情と向き合って“感じたままに動く”練習をしましょう。」
🧠 3. “見せる”練習と“感じる”練習を分ける
YGPの舞台では、技術と同じくらい**「見せ方」**が重要です。
ただし、常に鏡を見て“形を作る”だけの練習では、感情が硬くなってしまいます。
🔹 効果的な練習方法
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前半は鏡を見て形とラインの確認
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後半は鏡を見ずに感情・流れを意識した通し練習
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自分の映像を撮って、客観的に確認する時間を設ける
💬 先生のコメント
「鏡を見て踊る自分より、舞台の向こうに“伝える相手”がいる自分を想像してください。
それが本当の“パフォーマンス”です。」
💪 4. 「本番を想定した練習」を毎日少しずつ
YGPの舞台では、緊張・照明・空気感がすべて違います。
そのため、レッスンの中でも**“本番を想定した通し練習”**が不可欠です。
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通し練習では途中で止めずに踊り切る
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リハーサル用の衣装・髪型で踊ってみる
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客席をイメージして視線の先に人がいるように踊る
また、ステージでの**立ち方・出方・終わり方(フィニッシュ)**も忘れずに。
最初の一歩・最後の一呼吸まで審査されています。
💬 先生のコメント
「“出てから下がるまで”があなたの作品です。
踊り終えた瞬間まで、物語を切らないようにしましょう。」
🩰 5. 心の準備とメンタルトレーニングも忘れずに
YGPでは多くの子どもたちが“緊張との戦い”を経験します。
技術があっても、心の準備ができていないと本番で力を出し切れません。
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毎日の練習で**「できた!」を積み重ねる**
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失敗を恐れずにトライする姿勢を持つ
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深呼吸やイメージトレーニングで心を落ち着ける習慣をつくる
💬 先生のコメント
「本番は、練習の延長線です。
日々のレッスンを“本番のつもり”で踊ることが、心の強さを育てます。」
🌸 まとめ|YGP対策レッスンで大切なのは「意識の質」
YGPで結果を残すために必要なのは、特別な才能や体型ではありません。
大切なのは、普段のレッスンを“本番に繋がる練習”に変える意識です。
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正確な基礎を積み重ねる
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感情を込めて踊る
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本番を意識して練習する
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自分を信じて舞台に立つ
この積み重ねが、舞台で“自信に満ちたあなた”を作ります。
💬 先生の言葉で締めくくり
「YGPのための練習ではなく、“自分を成長させるための練習”をしましょう。
その姿勢こそが、どんな舞台でも通用する本物の力です。」
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