体幹の筋肉は、体を支える姿勢保持や呼吸、動作の安定性に欠かせません。中でも 腹直筋 と 腹横筋 は、前面から体を支える重要な筋肉です。しかし、座りっぱなしや運動不足、ストレスによる緊張で硬くなりやすく、姿勢の崩れや腰痛、呼吸の浅さの原因にもなります。
今回は、腹直筋・腹横筋の解剖学的特徴を踏まえつつ、体幹をほぐすストレッチ方法をご紹介します。
腹直筋・腹横筋とは?
① 腹直筋
-
お腹の前面を縦に走る筋肉
-
いわゆる「シックスパック」の部分
-
体を前に曲げる(前屈)、腹圧をかける動きに関与
② 腹横筋
-
腹部の深層にある筋肉で、コルセットのようにお腹を囲む
-
体幹の安定性を高め、腰を支える役割
-
呼吸の際に腹圧を調整し、内臓を支える
💡 腹直筋は「動かす筋肉」、腹横筋は「支える筋肉」と覚えると理解しやすいです。
腹直筋・腹横筋が硬くなると?
-
前屈やツイストがしにくくなる
-
腰痛や下腹のたるみの原因
-
姿勢が崩れ、猫背や反り腰になりやすい
-
呼吸が浅くなり、動作や運動の効率が下がる
ストレッチの効果
-
体幹の柔軟性アップ
-
腹圧が高まり姿勢が安定
-
腰痛や肩こりの予防
-
呼吸が深くなり、リラックス効果
-
バレエやスポーツでの体幹の動きが滑らかになる
自宅でできる体幹ストレッチ3選
① キャット&カウ(背骨・腹直筋・腹横筋同時ストレッチ)
-
四つん這いになる(肩は手首の上、膝は股関節の下)
-
息を吐きながら背中を丸め、腹直筋をゆるめる(キャットポーズ)
-
息を吸いながら胸を開き、腰を反らせる(カウポーズ)
-
5回〜10回繰り返す
ポイント:
-
背骨の動きと連動させることで腹直筋と腹横筋を同時にストレッチ
-
呼吸を意識して、背中とお腹の伸びを感じる
② 腹横筋のドローインストレッチ
-
仰向けに寝て膝を立てる
-
息を吐きながらお腹をへこませ、腹横筋を意識
-
息を吸いながらお腹を緩める
-
10回〜15回繰り返す
ポイント:
-
腹横筋は深層筋のため、呼吸と連動させることで効果的にほぐせる
-
腹圧を整えることで腰痛予防にも
③ 体側ストレッチで腹直筋を伸ばす
-
足を肩幅に開き、右手を腰に、左手を頭上に伸ばす
-
息を吐きながら体を右に倒し、左腹直筋を伸ばす
-
左右各20〜30秒キープ
ポイント:
-
腹直筋の縦方向の伸びを意識
-
肋間筋や腹斜筋も同時に伸びるので、呼吸がより深くなる
ストレッチのポイント
-
呼吸を止めず、息に合わせて伸ばす
-
痛みではなく「気持ちいい伸び」を感じる範囲で行う
-
できれば毎日、朝起きたとき・昼・夜の合間に少しずつ取り入れる
まとめ
腹直筋・腹横筋のストレッチは、体幹の柔軟性と安定性を高め、呼吸を深くする効果があります。
-
猫背・反り腰の改善
-
腰痛や肩こりの予防
-
ダンスやスポーツでの動作の滑らかさ
-
呼吸の深さアップ
これらを意識して、1日5分の体幹ストレッチを習慣化すると、体が軽く呼吸が楽な状態をキープできます。
-1-120x120.png)