いつもルルヴェでふらつく…その原因は“足”だけじゃない?
バレエを学ぶ誰もが通る道、ルルヴェ(Relevé)。
バーでもセンターでも、基礎中の基礎として繰り返されるこの動きですが、
「ルルヴェでグラつく…」
「長く保てない」
「軸がぶれてしまう」
そんなお悩み、ありませんか?
実は、ルルヴェの安定感は足の筋力だけでは決まりません。
体の使い方、意識の向け方、準備動作が整って初めて、ブレない美しいルルヴェが生まれます。
今回は、今日から実践できる「足元を安定させる3つのコツ」を詳しくご紹介します。
1. “指”ではなく“足裏全体”で床をとらえる
よくある間違い:
「つま先で立つ」と聞くと、どうしても指先(特に親指)にだけ体重をかけがちになります。
その結果、バランスが崩れたり、外反母趾の原因になったりも…。
解決のポイント:
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親指・小指・かかとの3点で床をとらえる意識を持つこと
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指を曲げて踏ん張るのではなく、“足の裏全体で床を押す”ような感覚でルルヴェする
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上がる瞬間から「下へ押す力」を意識することで、安定感が生まれます
ワンポイントエクササイズ:
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タオルギャザー:足指でタオルをたぐり寄せて、足裏の細かい筋肉を活性化
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ルルヴェ・プレパレーション:床を押しながらルルヴェに入る前の動きを丁寧に確認する
2. “引き上げ”ができていないと、軸は保てない
よくあるケース:
いくら足元が強くても、上半身が重くて引き上がっていなければブレるのは当然です。
とくに腰が落ちていたり、肋骨が開いていたりすると、足の筋力では支えきれません。
見直すべきポイント:
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ルルヴェに入る前に、まず内腿・下腹部・背中を引き上げて軸を準備すること
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肩が上がらず、首が長く保たれているかを確認
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ルルヴェ中は頭頂を天井に引っ張られるような感覚で重心を上へと導く
コツ:
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上がる前に「息を吸って、軸を縦に整える」
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プリエから上がるときは、“足だけで立つ”のではなく全身で伸び上がる
3. 視線と呼吸で“揺れない自分”を作る
見逃されがちだけど重要:
ルルヴェでグラつく原因は、**足や軸だけでなく、“意識の揺れ”**も大きく関係します。
特にセンターでは、「緊張」「不安」「周囲への意識」で、体が無意識にブレてしまうことも。
すぐできる安定法:
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視線を一定に保つこと:目線が動くと、体もつられて動きます。
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呼吸を止めないこと:呼吸が浅くなると、体が硬くなり、バランスを崩しやすくなります
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ルルヴェの中で、“自分の中心を信じる”マインドを持つことも大切です
まとめ:ルルヴェは「力任せ」で安定しない
ルルヴェでの安定は、「脚力」や「指の力」だけで作るものではありません。
むしろ、全身をどれだけ連動させて、“軸の線”を感じられるかがカギになります。
今日紹介した3つのポイント:
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足裏全体で床をとらえる
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内腿・体幹の引き上げを意識する
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呼吸と視線で“自分の軸”を信じる
これらを意識するだけで、ルルヴェの安定感は格段に変わります。
ふわっと軽やかに、でも力強く支えられたルルヴェを目指しましょう!