トウシューズで足が痛い…?痛みを防ぐフィッティングと履き慣らしの極意

トウシューズを履くと、「痛い」「指がつぶれる」「立てない」といった悩みを持つ方は少なくありません。
特に履き始めたばかりの頃は、「本当にこれで合ってるの?」と不安になることもあるでしょう。

しかし、正しい知識と準備があれば、トウシューズでの痛みは大きく軽減できます。
今回は、痛みを防ぎながら美しく立つための“フィッティング”と“履き慣らし”のコツを、初心者から上級者までわかりやすく解説します。


1. トウシューズが痛くなる主な原因とは?

✅ サイズが合っていない

大きすぎても、小さすぎても、つま先に余計な圧力がかかります。

✅ 指の形に合っていない

人によって、エジプト型(親指が長い)・ギリシャ型(人差し指が長い)・スクエア型(指の長さがそろっている)など、足の形はさまざま。合っていないと痛みの原因に。

✅ 足指・足裏の筋力不足

土踏まずや足の指がしっかり支えられないと、ポワントでの負荷が一点に集中してしまい、タコやマメ、内出血に繋がります。

✅ 履き始めに何もせず“いきなりレッスン”

新品のトウシューズは非常に硬く、なじむまでに時間がかかります。いきなり立とうとすると痛みが出やすいです。


2. 痛くなりにくい!フィッティングの5つのポイント

① ショップでプロのフィッティングを受ける

オンラインで購入するのも便利ですが、最初の一足は必ず実店舗で試着を
専門スタッフに自分の足の形やクセを見てもらいましょう。

② つま先が詰まりすぎず、空きすぎない

つま先がギュッと押し込まれていると、指に血が通いにくくなります。
逆に余裕がありすぎると、足が靴の中で動いて不安定に。

③ サポート用品を活用

・ジェルパッド
・トウパッド
・スペーサー(指の間のクッション)
・トウテープ(摩擦を防ぐ)

など、足に合わせて使い分けましょう。使いすぎには注意。
※最終的には「何も入れなくても履ける足」を目指すのが理想です。

④ シャンクの硬さを選ぶ

初心者は柔らかめ、経験者はやや硬めなど、レベルに応じたシャンク選びも大切です。

⑤ リボンとゴムの位置で安定感が変わる

足首のしっかりしたサポートと、かかとの脱げにくさが重要です。
※ゴムは伸縮タイプとノンストレッチタイプがあるので好みに合わせて。


3. トウシューズを履き慣らすためのステップ

【Step 1】 手で軽く“慣らす”

新品のトウシューズは板のように硬いため、
・シャンク(靴裏)を手で優しく曲げる
・ボックス(つま先部分)を軽くもむ
・ソールを揉み込む

ことで、柔らかくなじませます。
※やりすぎると寿命が縮むので注意!

【Step 2】 バーでのプレパレーション

最初はポワントで立たず、
・ドゥミポワントで足の感覚を確認
・つま先でルルヴェする練習
・アテールで足を馴染ませる

など、安全にステップアップしましょう。

【Step 3】 ポワントに立つ練習(短時間でOK)

初日は5分〜10分から。足指や足裏の筋肉が疲れる前にやめるのがポイントです。
最初の1週間は毎日少しずつ履く時間を伸ばし、無理なく慣らしていきましょう。


4. 痛みが出たときの応急処置と対処法

  • マメや水ぶくれができたら:清潔にし、絆創膏+トウパッドで保護。破かないのが原則。

  • つま先が内出血しているとき:しばらくトウシューズはお休み。クッションを増やすか、サイズ見直しを。

  • かかとが脱げる:ゴムの位置を再調整、ヒールグリップ(かかとクッション)を使うと改善されることも。


5. 痛みゼロは理想。でも“少しの違和感”は成長の証

トウシューズは“裸足とは違う履物”です。多少の硬さや違和感はある程度つきもの。
ただし、「ガマンして履く」のではなく、“必要な負荷”と“不要な痛み”を見極めることが大切です。


まとめ:トウシューズとの向き合い方が、踊りを変える

正しい知識でトウシューズと付き合えば、
・立ちやすくなる
・痛みが減る
・美しいポワントができる
・レッスンがもっと楽しくなる

という好循環が生まれます。

初めての一足、そしてこれから先の何十足にもわたる“バレエ人生”の相棒として、
**「フィッティング」と「履き慣らし」**を大切にしていきましょう。

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