~足にフィットする一足で、パフォーマンスも怪我予防もアップ!~
バレエの世界で多くのダンサーが憧れる「トウシューズ」。
しかし実際に履いてみると、「痛い」「合わない」「すぐ潰れる」など、思い通りにいかない声も多く聞かれます。
なぜトウシューズ選びは難しいのでしょうか?
それは、足の形・筋力・経験レベル・目的によって、「合うシューズ」がまったく違うからです。
今回は、初心者から上級者まで知っておきたい、トウシューズ選びのポイントを、ブランドの特徴、フィッティング方法、サイズ調整法まで徹底的に解説します!
1. トウシューズ選びの3ステップ
ステップ①:足の形と筋力を知る
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足幅(ワイド/ナロー)
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甲の高さ(高い/低い)
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指の長さ(ギリシャ型・エジプト型・スクエア型)
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土踏まずの柔軟性(しなやか/硬め)
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足首・足裏の筋力(弱め/強め)
ステップ②:目的・レベルに合わせたモデルを選ぶ
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初心者:柔らかくて立ちやすい、サポート性の高いモデル
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中級者:足の形にフィットしやすく、コントロール重視
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上級者:耐久性があり、美しいラインを演出するもの
ステップ③:実際に試着して“感覚”を確認
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ドゥミポワントの通過がスムーズか
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立ったときに“潰れすぎ”や“硬すぎ”がないか
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ヒールの浮きやサイドの圧迫がないか
2. 人気トウシューズブランドと特徴
ブランド | 特徴 | 向いている人 |
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グリシコ(Grishko) | クラシックな作り、しっかりしたボックスとシャンク | 甲が出しやすい人、ライン重視 |
ゲイナーミンデン(Gaynor Minden) | シリコンシャンクで耐久性◎、クッション性が高い | 足への負担軽減したい人 |
ブロック(Bloch) | 幅広モデルも多く、種類が豊富 | 足幅が広い人、初心者 |
フリード(Freed of London) | 繊細な感覚・クラフトマンシップ重視 | 上級者、プロ志向の人 |
シルビア・チャコット(日本) | 日本人の足に合いやすい木型・サイズ展開 | 初心者~中級の日本人ダンサー |
3. サイズとフィット感の基本知識
✅ サイズ選びで重要なこと
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トウパッドを入れた状態でフィットするか
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指が自由に動ける余裕がありつつ、ブレない固定感があるか
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**土踏まずの支え(シャンク)**が、自分のアーチと合っているか
✅ “合わない”時のサイン
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小指や親指が痛む(横幅が合っていない)
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トウに立ちにくい(シャンクが硬すぎる or 合っていない)
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踊るとすぐ潰れる(筋力と靴の耐久性が合っていない)
4. フィッティングの裏技:自分でできる調整法
🧦 トウパッド(ジェル・布・ウール)
→ 指先への衝撃を緩和し、靴の中での滑りを防ぐ
🔧 トウシューズリボン・ゴムの縫い方
→ サイドサポートや踵の安定感に大きな差が出る
✂️ シャンクのカスタマイズ
→ 自分の足のアーチに合わせて、切ったり削ったりする方法(上級者向け)
5. よくあるQ&A
Q1. 最初の1足はどのブランドがおすすめ?
→ フィッターがいる店舗で、日本人向けのモデルを複数試すことが重要です。Blochやチャコット系がスタートには適しています。
Q2. 通販で買うのは危険?
→ 初めての人にはおすすめしませんが、一度店頭でフィッティング済みなら通販購入もOK。ただし、ロットによって微妙な個体差がある点には注意!
Q3. どれくらいで買い替えるべき?
→ 目安は「立ってもサポートされていないと感じたら」。
初心者なら1ヶ月〜3ヶ月、上級者なら週1回のリハで1〜2週間で潰れることも。
6. “足に合うトウシューズ”は、あなたのバレエ人生を変える
トウシューズ選びは、ただ履ければよいというものではありません。
“足と一体になれる靴”を見つけることが、怪我の予防にも、美しいポワントにも直結します。
自分の足と対話しながら、試着を重ね、「これだ!」という一足を見つけてください。