MUROOKA監督 -「 指導者の好みや理想に引きずられず、生徒たちをよく観察し『それぞれの生徒にとって必要なこと』を指導すること。そして、豊かなバレエコミュニティを築くことです。」
MUROOKA監督 – 「私の恩師の一人であるラリー・ロバートソン教授が、もっとも大きな影響を受けられたのが Erling Sunde 氏でした。
Sunde氏は英国ロイヤルバレエ団の創設期メンバーの一人であり、バレエマスター(団員ダンサーを指導する先生)として確固たる伝統と芸術性を持つ方で退団後、米国カリフォルニア州に移住された方です。私の教授は米国カリフォルニア州出身で、そこでSunde氏に学んだ「クラシックバレエの真髄」を私たちに伝えてくださいました。
さらに、教授自身が指導を始められたとき、Arthur Mitchell 氏(Dance Theatre of Harlem 創設者・芸術監督)からも助言を得ており、その「教育の姿勢」や「多様性を受け入れる視点」が、私たちのスクール理念に生きています。
私自身が指導に悩んだとき、教授が語ってくださったエピソードのなかに、この系譜の重みを感じました。
つまり――技術だけでなく、指導者として「生徒に何を伝えるべきか」という姿勢です。私はそれを今、次の世代に伝えていく責任があると感じています。」
MUROOKA監督 – 「具体的には、バレエに長く携わっていると、どうしても自分自身の好みや美意識のようなものが育っていきます。バレエ団の監督であれば作品や舞台を作り上げる場面では、そうした個性や価値観を作品に反映させることは自然であり、むしろ必要なことでもあります。
しかし、バレエスクールの監督としては、日々のバレエクラスにおける指導で、それを生徒たちに押し付けてしまうのは非常に良くない。
指導の場では、自分の好みよりも、生徒一人ひとりにとって何が必要かを常に考え、それに沿って指導を行うことが最も重要だということです。」
MUROOKA監督 – 「スクール名に『ラリー』を入れたのは、私の恩師の一人であるラリー・ロバートソン教授への敬意と、受け継がれてきた教育理念を継ぐ想いを込めたからです。
教授は、指導において自らの好みを押し付けず、生徒一人ひとりの個性や成長に寄り添う指導を実践されてきました。
その精神こそが、私がスクールで大切にしたい価値観であり、名前にその存在を刻むことで、生徒たちにもその考え方が自然と伝わる場にしたいと考えたのです。」