はじめに:YGPは“踊るだけ”の場ではありません
YAGP(Youth America Grand Prix)は、世界中のバレエ学生が集う国際的なコンクールです。
舞台での踊りはもちろん大切ですが、それ以上に大事なのが、国際的なマナーと英語でのコミュニケーション力。
「踊る前から審査は始まっている」と言われるように、リハーサルでの立ち居振る舞いや英語での受け答えも、ダンサーの印象を大きく左右します。
今日は、指導者としての経験から、YGPを通して身につけてほしい国際マナーと英語表現についてお話しします。
🌍 1. 国際マナーの基本は「リスペクト」
礼儀は言葉よりも先に伝わる
YGPでは、世界各国のダンサーや先生たちが同じ空間に集まります。
文化や言語が違っても、共通して大切なのは「Respect(敬意)」の心。
リハーサルでスタジオに入るとき、審査員に挨拶するとき、他のダンサーとすれ違うとき。
その一つひとつの動作に、あなたの人間性が表れます。
💬 先生のコメント:
「国際的な舞台では“技術”よりも“態度”が先に評価されます。
あなたの姿勢や笑顔が、すでにあなたの踊りを語っているのです。」
国際マナーのチェックリスト
✅ スタジオ出る際には必ず“Thank you”を言う
✅ 他のダンサーの練習中は静かに見守る
✅ 審査員やスタッフへの感謝を忘れない
✅ 写真撮影・SNS投稿時は周囲への配慮を
このような振る舞いが、「品格あるダンサー」という印象につながります。
💬 2. 英語表現で伝える「感じのよさ」と「自信」
審査・ワークショップ・リハーサルで使える基本英語
YGPでは、ワークショップや質疑応答など、英語でコミュニケーションをとる場面が多くあります。
ここでは、舞台裏でよく使う英語表現を紹介します。
🌸 挨拶・自己紹介
- Hello! I’m [名前]. Nice to meet you.
(こんにちは、〇〇です。お会いできてうれしいです。) - Thank you for teaching me today.
(今日はご指導ありがとうございます。)
🌸 レッスンやリハーサルで
- May I start from the beginning?
(最初から踊ってもいいですか?) - Could you please correct my arm position?
(腕の位置を見ていただけますか?) - Thank you! I’ll try again.
(ありがとうございます。もう一度やってみます。)
🌸 舞台・本番前後で
- Fingers crossed!(成功を祈ることば)
- Break a leg!(舞台での成功を祈る英語の慣用句)
- That was amazing!(すごく素敵だったね!)
💬 先生のコメント:
「英語が完璧である必要はありません。
大切なのは“伝えようとする姿勢”。
その一歩が、世界のダンサーと心を通わせるきっかけになります。」
💎 3. 海外審査員に“印象を残す”振る舞いとは
笑顔と目線の力を忘れずに
YGPでは、舞台上だけでなく、リハーサル・クラス審査・表彰式など、常に審査員に見られています。
特に印象に残るのは、「笑顔」「立ち姿」「アイコンタクト」です。
- 名前を呼ばれたときに笑顔で反応する
- クラスで注意を受けたら「Yes! Thank you!」と返す
- 表彰式では、他の受賞者への拍手を忘れない
💬 先生のコメント:
「ステージで光るのは“自信のある笑顔”です。
緊張していても、相手の目を見て微笑むことができる人は、それだけで印象が強く残ります。」
🎓 4. 国際舞台で学ぶ“本当のバレエ教育”
YGPは、順位を競うだけの場所ではありません。
むしろ、世界の舞台マナー・国際的な振る舞い・多文化理解を学ぶ絶好の機会です。
たとえば、海外のダンサーはステージ裏でも気軽に声を掛け合い、互いの踊りを称えます。
そうした姿を目にすることで、日本の子どもたちも自然と「他者を尊重する心」を身につけていきます。
💬 先生のコメント:
「舞台で学べるのはステップだけではありません。
“人としての美しさ”を磨けるのが、YGPという国際舞台の本当の魅力です。」
🕊️ 5. 保護者の方へ:サポートの姿勢も国際マナーの一部です
YGPでは、保護者の方の同行も多く見られます。
その際、海外では「親が前に出すぎない」「子どもの自主性を尊重する」姿勢が求められます。
- リハーサルでは控えめに見守る
- 通訳や確認は必要最低限に
- 舞台裏では他の出場者やスタッフに配慮する
💬 先生のコメント:
「お子さんの“自立の一歩”を見守ることが、最大のサポートです。
国際舞台で学ぶマナーは、将来どんな分野に進んでも役立ちます。」
🌟 まとめ:YGPは“世界につながる第一歩”
YGPを通して得られるものは、賞状や結果だけではありません。
国際的な舞台に立つことで、礼儀・言葉・心の伝え方という、一生の財産を身につけることができます。
英語での一言、笑顔での挨拶、その小さな行動こそが、あなたの未来を開く鍵です。
💬 先生のコメント:
「バレエは“美しい心”を育てる芸術。
YGPは、その心を世界に伝えるチャンスです。
言葉とマナー、そして踊りで、あなたらしい輝きを届けてください。」