股関節 インナーマッスル ストレッチ|可動域アップ

股関節は「体の要(かなめ)」とも呼ばれるほど、日常生活からスポーツ、ダンスまで幅広く使われる関節です。
特に、バレエやヨガ、ランニングなどでは股関節の柔軟性が欠かせません。

そして、その可動域を大きく左右するのが、股関節のインナーマッスルと呼ばれる深層の筋肉群です。


股関節インナーマッスルとは?

股関節のインナーマッスルは、骨盤と大腿骨をつなぎ、姿勢の安定や足のスムーズな動きを助けています。代表的な筋肉は以下の通りです。

  • 腸腰筋(ちょうようきん):大腰筋+腸骨筋。脚を持ち上げる働きがあり、姿勢維持にも重要。

  • 深層外旋六筋(梨状筋・内閉鎖筋・外閉鎖筋・双子筋・大腿方形筋):脚を外にひねる動きに関与。股関節を安定させる。

  • 恥骨筋:脚を内側に寄せる動作をサポート。

  • 小殿筋:股関節の外転や安定に関わる。

これらが硬くなると、股関節の動きが制限され、腰痛や膝のトラブルの原因になることもあります。


インナーマッスルが硬いとどうなる?

  • 開脚や前屈がしづらい

  • 骨盤が前後に傾きやすく、腰痛を招く

  • 下半身の血流が滞り、冷えやむくみにつながる

  • ランニングやジャンプ動作で力が出しにくい

逆に、柔軟性を高めれば股関節の可動域が広がり、動作がスムーズで美しくなります。


股関節インナーマッスル ストレッチ方法

① 腸腰筋ストレッチ(ランジ)

  1. 片足を前に大きく踏み出して膝を90度に曲げる

  2. 後ろ足の膝を床につける

  3. 骨盤を立てるように意識して、上体をまっすぐ保つ

  4. 前方に体重をゆっくり移動させ、後ろ脚の股関節の前側が伸びるのを感じる

  5. 20〜30秒キープ、左右交互に行う

🔹 ポイント:腰を反らさず、骨盤を平行に保つこと。


② 梨状筋ストレッチ(仰向けでクロス)

  1. 仰向けになり、右足首を左膝に乗せる

  2. 両手で左太ももを抱え、胸の方へゆっくり引き寄せる

  3. 右のお尻から股関節の奥にかけて伸びを感じる

  4. 20〜30秒キープ、反対側も同様に

🔹 ポイント:背中を床につけ、肩の力を抜くこと。


③ ハッピーベイビーポーズ(股関節全体)

  1. 仰向けになり、両膝を胸に引き寄せる

  2. 両手で足裏、またはすねをつかむ

  3. 膝を開き、股関節を外に広げながら床方向に押す

  4. 20〜30秒リラックスしてキープ

🔹 ポイント:腰が浮かない範囲で行う。リラックス重視。


④ ワイドスクワットストレッチ

  1. 足を肩幅より大きく開き、つま先は外側へ向ける

  2. ゆっくり腰を落とし、両肘で膝を外に押す

  3. 股関節の奥がじんわり開くのを感じながら20秒キープ

🔹 ポイント:背筋をまっすぐ保ち、呼吸を深く続ける。


ストレッチのコツ

  • 呼吸を止めない:吐く息で力が抜け、深く伸ばせる

  • 反動をつけない:じわっと伸ばすのが安全で効果的

  • 毎日コツコツ続ける:短時間でも継続で柔軟性は大きく変わる

  • 筋トレと組み合わせる:柔軟性と安定性を同時に高められる


まとめ

股関節のインナーマッスルは、表面からは見えないけれど、体を支える「縁の下の力持ち」。
ここを柔らかくしてあげることで、

✅ 股関節の可動域アップ
✅ 姿勢の安定
✅ 腰や膝への負担軽減
✅ 動作の美しさ向上

といったメリットが得られます。

毎日のルーティンに「股関節インナーマッスルストレッチ」を取り入れて、しなやかで強い体をつくりましょう。


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