O脚(おーきゃく)に悩む方は多いですが、その原因のひとつに「内転筋(ないてんきん)」の筋力低下と柔軟性不足があります。
内転筋は太ももの内側にある筋肉群で、脚を閉じたり、骨盤を安定させる働きを担っています。
この筋肉が硬くなったり、逆に使われずに弱ってしまうと、脚の軸が外にねじれてO脚のようなラインをつくってしまうのです。
この記事では、**O脚を根本から改善するための「内転筋ストレッチ」**を、解剖学的な解説を交えながら丁寧に紹介します。
毎日のルーティンに取り入れることで、脚のラインを整え、美しい立ち姿を手に入れましょう。
🩰 内転筋とは?O脚との関係
内転筋群は以下の5つの筋肉から構成されています。
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長内転筋(ちょうないてんきん)
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短内転筋(たんないてんきん)
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大内転筋(だいないてんきん)
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恥骨筋(ちこつきん)
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薄筋(はくきん)
これらは、骨盤(恥骨)から大腿骨の内側につながっており、脚を内側に引き寄せる役割を持っています。
O脚の人は、立ったときに膝が外側へ開いてしまい、太ももの内側(内転筋)が使われずにサボりがちになります。
その結果、
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外もも(大腿筋膜張筋・腸脛靭帯)が張る
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膝下が外にねじれる
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骨盤が開いて脚のラインが崩れる
といった悪循環が起こります。
💡 ストレッチのポイント
O脚改善のためには、
① 内転筋を柔らかくして脚の可動域を広げる
② 骨盤を正しい位置に戻す
③ 外ももの緊張を緩める
ことが重要です。
以下のストレッチを「呼吸を止めずに、ゆっくり行う」ことを意識してください。
🧘♀️ O脚改善に効果的な内転筋ストレッチ5選
① バタフライストレッチ(股関節&内転筋の基本)
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床に座り、両足の裏を合わせる。
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背筋を伸ばし、かかとを身体に引き寄せる。
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両膝を床に向かってゆっくり押し下げ、20〜30秒キープ。
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呼吸は深く、吐くたびに股関節を開いていく意識で。
👉 硬くなった内転筋全体をやさしく伸ばせます。
特にダンサーやデスクワーカーにおすすめ。
② 片足開脚ストレッチ
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片足を横に大きく開き、もう一方は軽く曲げて座る。
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背筋を伸ばし、上体を開いた足の方向にゆっくり倒す。
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20秒キープしたら反対側も。
👉 長内転筋や大内転筋をしっかり伸ばすことができ、脚の内側の硬さを解消。
可動域を広げてO脚の原因である骨盤の外開きを整えます。
③ 壁サポート内転筋ストレッチ(寝ながらできる)
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仰向けで寝て、お尻を壁につけ、脚を垂直に立てる。
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両脚をゆっくりと左右に開き、重力に任せてストレッチ。
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30秒〜1分キープ。
👉 無理なく行えるため、寝る前や朝起きた後におすすめ。
脚のむくみ改善にも効果的。
④ 立位ワイドスクワットストレッチ
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両足を肩幅より広く開いて立つ。
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背筋を伸ばしたまま、ゆっくりと腰を下ろす。
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両肘を膝の内側に当てて外へ押しながら、股関節を開く。
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20秒キープ。
👉 動的ストレッチとしても使え、筋肉を目覚めさせながら柔軟性を向上。
⑤ クロスレッグストレッチ(大内転筋&恥骨筋)
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床に座り、片脚を曲げてもう片方の脚を体の前でクロスさせる。
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背筋を伸ばして、上体を少し前に倒す。
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太ももの内側に心地よい伸びを感じながら20秒キープ。
👉 骨盤のバランスを整え、歩行時の脚のねじれを防止します。
🌿 ストレッチ後に意識したいこと
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脚の内側を使って立つ意識を持つ
→ 立つときに膝を正面に向け、内ももを軽く締めるように意識。 -
外ももに力を入れすぎない
→ ストレッチ後に外側の筋肉を過剰に使うと、O脚が戻りやすくなります。 -
毎日続けることが大切
→ 特にお風呂上がりや寝る前が最も効果的です。
🩰 まとめ
O脚の原因は単なる「骨の形」ではなく、筋肉のアンバランスによるケースが多いです。
内転筋をしなやかに保つことで、脚のラインはまっすぐ整い、骨盤の位置も安定します。
ダンサーにとっても、まっすぐな脚のラインは美しいアラベスクやポールドブラの基礎。
毎日の5分ストレッチで、しなやかで引き締まった脚を手に入れましょう。
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