最初の1足の選び方と失敗しないフィッティング術
「ついにポワントの許可が出た!」
その瞬間、多くのバレリーナの心は期待と不安でいっぱいになります。
でも、そのワクワクの裏でよくある悩みが…
「どのトウシューズを選べばいいか分からない」
合わないトウシューズを履くと、指の痛み、靴擦れ、立てない、さらには怪我にもつながります。
そこで今回は、ポワント初心者の方が最初の1足を選ぶときに知っておくべき基本ポイントと、失敗しないためのフィッティング術をお届けします。
1. そもそも「合うトウシューズ」とは?
トウシューズは足の形や筋力に合っていることが大前提。
バレエシューズのように柔軟ではないため、合っていないと痛みが出たり、正しく立てなかったりします。
合っていないトウシューズのサイン
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足指が靴の中で曲がっている
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ヒールカップがすぐ脱げる or 余る
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シャンクが硬すぎて立ち切れない or 柔らかすぎてつぶれる
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トウ部分が長すぎて、バランスが取れない
2. フィッティング前に知っておくべき足の特徴
✅ 足の「幅」:細幅 or 広幅?
足の甲に横線が出やすい人は広幅タイプが必要かも。
✅ 足の「甲の高さ」:甲が出てる or フラット?
甲が高いと深めのヴァンプ(甲のカバー部分)が必要です。
✅ 足指の長さと形:
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エジプト型(親指が長い)
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ギリシャ型(人差し指が長い)
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スクエア型(指がほぼ同じ長さ)
指の形によって、トウの形(U字、V字など)を選ぶ基準も変わります。
3. ポワント選びで失敗しないための流れ
① 必ずバレエ専門店でフィッティングを
ポワントは試着必須です。
できれば経験豊富なスタッフのいるバレエショップへ。
② 少なくとも3〜4足は試す
いきなり「これがいい!」と決めず、履き比べることで自分の感覚が分かります。
③ 立って、屈んで、少し動く
試着時は、足指を伸ばした状態で立ち、ルルヴェやプリエの動作をしてみましょう。
足指の自由度やフィット感をしっかり確認。
4. 初心者におすすめのポワントブランド(例)
ブランド | 特徴 | 初心者向けモデル |
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Chacott(チャコット) | 日本人の足型に合いやすい | Veronese II、Sylphide |
Bloch(ブロック) | 種類が豊富で選びやすい | Amelie、Hannah |
Grishko(グリシコ) | 足にフィットしやすい伝統構造 | 2007 ProFlex |
Capezio(カペジオ) | 軽量で柔らかめ | Ava、Tiffany Pro |
※ あくまで参考。必ず試着して選びましょう!
5. よくある質問Q&A
Q:インソールやトウパッドって必要?
A:基本的に必要です。トウパッドの厚さや種類も履き心地に影響するので、必ず付けて試着を。
Q:最初は柔らかめ?硬め?
A:足指の筋力がまだ弱い人は、やや柔らかめシャンクがオススメです。ただし、つぶれない範囲で選びましょう。
Q:家での練習に履いても大丈夫?
A:NGです。基本的にポワントはレッスン時のみ。家で無理に立つと、変形や怪我の原因に。
6. 買ったあとのチェックと調整も忘れずに
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リボンとゴムは必ず自分の足に合わせて縫い付ける
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履いてみて違和感があるなら、調整 or 別の型を試す
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レッスン後は乾燥させて保管
✨まとめ:自分の足に正直に、焦らず丁寧に選ぼう!
トウシューズ選びは、まさに「バレエ人生の分岐点」。
最初の1足が合っているかどうかで、その後のレッスンの質も、自信も、大きく変わります。
だからこそ、フィッティングは焦らず、遠慮せず、正直に。
痛みや不安を我慢せず、自分の足に一番フィットする1足と出会えるようにしましょう。