「先生に“肩の力を抜いて”って言われたけど、どうすればいいのかわからない…」
そんな声を、バレエのレッスンでよく聞きます。特に初心者の方、あるいは真面目な大人の生徒さんほど、「頑張らなきゃ!」という気持ちから、必要以上に体に力が入ってしまいがち。
でも──バレエの動きは、リラックスしてこそ美しく、正確に決まるのです。
今回は、「肩の力を抜く」とはどういうことなのか? なぜそれが大切なのか? そして、どうすれば肩の力を抜いて踊れるのか? を、わかりやすく解説します。
❓「肩の力を抜く」って、具体的にはどういうこと?
まず大前提として、ここで言う“力を抜く”は、「だら〜ん」と脱力することではありません。正確には、必要な部分にだけ必要な分の力を入れ、それ以外はリラックスするという意味です。
つまり、肩や首まわりの筋肉に不必要な緊張を持たせないこと。
肩に力が入っていると、以下のような状態になりがちです:
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肩が上がり、首が短く見える
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アームス(腕のポジション)が固く、重く見える
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呼吸が浅くなり、動きに柔らかさがなくなる
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軸(バランス)が不安定になる
美しいアラベスクも、ふわりとしたポールドブラも、肩が力んでいると台無しです。
💡なぜ肩に力が入ってしまうの?
理由はいくつかあります:
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緊張や集中のしすぎ
頑張ろうとする気持ちが、身体の緊張につながることがあります。 -
正しい姿勢がわかっていない
「背筋を伸ばす=肩を上げる」だと誤解している方が多いです。 -
体幹や背中の筋肉が弱い
本来は背中やコアで支えるべきところを、肩で支えようとしてしまう。
✅肩の力を抜くための具体的なトレーニング
では、どうやって改善していけばよいのでしょうか?
①【壁立ちチェック】—— “本来の姿勢”を知る
壁に背中をつけて立ってみましょう。
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かかと・お尻・背中・後頭部を壁につけて立つ
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肩は自然に下がり、首がスッと上に伸びる感覚がある
この姿勢を体で覚えることで、レッスン中の正しい姿勢のヒントになります。
②【肩回しストレッチ】—— 余計な緊張をリリース
レッスン前や自宅で、肩回しをゆっくりと行いましょう。
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前→上→後ろ→下の順に大きく回す
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呼吸を止めないこと
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力まず、重さを感じながら行う
これにより、肩甲骨の可動域が広がり、不要な緊張が和らぎます。
③【腕は背中から】—— ポールドブラの意識を変える
バレエのアームス(ポールドブラ)は、肩から動かすのではなく、「背中から腕が生えている」意識で行うと、肩に力が入りません。
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肩ではなく、肩甲骨の下(広背筋)を意識
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胸を開き、腕をふわっと保つ
最初は難しく感じるかもしれませんが、“肩の力を抜く”とは、むしろ背中の力を使うことだと実感できるはずです。
🌿「力を抜く」ことは、「心の余裕」でもある
バレエは“頑張る”だけでは上達しません。
大切なのは、集中しつつ、心と体に余白を持つこと。それが「余裕」であり、「優雅さ」へとつながります。
最初はうまくいかなくても大丈夫。少しずつ、自分の身体と向き合いながら「力を抜く」感覚を育てていきましょう。
✨まとめ
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「肩の力を抜く」とは、無駄な力を入れずに、必要な力だけを使うこと
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緊張や体幹の弱さから、肩に力が入りやすい
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壁立ち・ストレッチ・背中からの意識で改善できる
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リラックスは、優雅さの第一歩!
📢 レッスンでも「肩の力を抜く」ためのトレーニングを取り入れています!
ぜひ体験レッスンで、自分の身体の変化を感じてみてくださいね。