アントルシャ(Entrechat)の意味
「アントルシャ(Entrechat)」はフランス語で「交差する」という意味を持ち、ジャンプ中に脚を高速で交差させるテクニックを指します。
クラシックバレエの中でも華やかでリズミカルなジャンプとして知られ、特に舞台での見せ場として用いられます。
名前はフランス語の「entre(間に)」+「chat(猫)」から由来するとされ、猫のように軽やかで俊敏な脚の動きをイメージしています。
アントルシャの特徴
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脚の交差:空中で前後または前後・左右に脚を素早く交差
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連続ジャンプが可能:二重、三重、四重と段階的に数を増やすこともある
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俊敏さと正確さが求められる:空中で脚がぶれないように体幹を安定させる必要あり
アントルシャは派手さだけでなく、ダンサーの技術力を如実に示すジャンプです。
アントルシャの種類
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アントルシャ・デュブル(Entrechat Deux)
2回脚を打ち合わせるシンプルなタイプ。初心者向けの入門的なアントルシャです。 -
アントルシャ・トロワ(Entrechat Trois)
3回脚を交差させる高度なタイプ。片足で着地することもあるので注意が必要です。 -
アントルシャ・キャトル(Entrechat Quatre)
4回脚を交差させる高度なジャンプ。空中での脚の切れと回転力が重要です。 -
アントルシャ・サンク(Entrechat Cinq)以上
高度なテクニックとしてプロフェッショナルのレパートリーに登場。
アントルシャの基本のやり方
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準備:プリエ
5番ポジションでプリエを行い、ジャンプの力をためます。 -
踏み切り
両脚で床をしっかり押し、空中に跳び上がります。 -
脚の交差
空中で素早く脚を交差させます。打ち合わせる脚の高さと角度に注意。 -
着地
着地は正確に行い、次の動きに滑らかに移行します。
練習のポイント
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体幹の安定
空中で脚を交差させる際、上半身が傾かないように腹筋と背筋を使います。 -
プリエを深く
高く跳ぶためには、プリエからのエネルギーが欠かせません。 -
脚のタイミング
空中で脚を交差させるタイミングを正確にすることで、見た目の美しさが格段に上がります。 -
段階的な練習
デュブルからトロワ、キャトルへと少しずつ回数を増やして練習するのが効果的です。
アントルシャが登場する作品
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「海賊」:男性ダンサーのヴァリエーションで華やかに登場
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「ドン・キホーテ」:高速で軽やかなジャンプが舞台を盛り上げる
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「ジゼル」:精密さと優雅さが求められるヴァリエーションに使用
アントルシャは、舞台上でダンサーの技術力と華やかさを際立たせる見せ場として欠かせません。
まとめ
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アントルシャ(Entrechat)は、空中で脚を高速で交差させるバレエのジャンプ
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デュブル、トロワ、キャトルなど段階的に回数が増える
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体幹・プリエ・タイミングの正確さが美しさの鍵
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舞台では華やかな見せ場として使用され、ダンサーの技術力を際立たせる
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