バレエや日常生活で酷使されやすいお尻の筋肉は、**大殿筋(だいでんきん)と中殿筋(ちゅうでんきん)**です。この筋肉は脚の動きや姿勢を支えるだけでなく、骨盤の安定や歩行にも深く関わっています。
しかし、硬くなると…
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骨盤や腰に負担がかかる
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アラベスクやプリエなどで脚が上がりにくくなる
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歩行や立ち姿が不安定になる
そこで今回は、大殿筋・中殿筋をしっかりゆるめるストレッチを紹介します。
大殿筋とは?
大殿筋は、お尻の最も大きな筋肉で、股関節の伸展・外旋・外転を担当します。
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役割:脚を後ろに蹴る(アラベスク)、立ち上がる、ジャンプの推進力
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バレエでの重要性:アラベスクやルルヴェでの安定、体幹の引き上げ
大殿筋が硬いと、腰やハムストリングに負担がかかりやすくなります。
中殿筋とは?
中殿筋は、骨盤の外側に位置し、脚の外転と骨盤の安定を担当します。
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役割:片足立ちで骨盤を水平に保つ、側方の動きを支える
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バレエでの重要性:バランスを保つポーズ(アティテュード、ピルエットなど)、ターンアウトの安定
中殿筋が硬いと、立位での安定性が落ち、腰や膝に負担がかかります。
ストレッチ1:仰向けでのお尻クロスストレッチ
方法
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仰向けに寝ます。
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片膝を曲げ、反対側の足首を膝の上に乗せます。
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両手で膝の裏を抱え、胸に引き寄せるようにします。
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30秒ほどじんわりキープ。
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足を入れ替えて反対側も同様に。
ポイント
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大殿筋・中殿筋を同時に伸ばせる。
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骨盤の後ろ側からお尻全体の緊張をリリース。
ストレッチ2:横向きでの脚上げストレッチ
方法
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横向きに寝て下側の腕を頭の下に置きます。
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上側の脚を軽く曲げ、膝を床に向かって倒すか、手で足首やすねを軽く押す。
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お尻の外側に伸びを感じながら30秒キープ。
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反対側も同様に。
ポイント
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中殿筋を中心に、お尻の側面をしっかりほぐす。
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骨盤の安定感が向上し、立位でのバランス改善に効果的。
ストレッチ3:立位でのお尻ひねりストレッチ
方法
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立った状態で片足を軽く曲げ、反対の足首を前にクロス。
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上体をゆっくり前に倒して、胸を太ももに近づけるイメージで倒します。
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お尻の奥や外側に伸びを感じながら20〜30秒キープ。
ポイント
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大殿筋をしっかり伸ばしつつ、下半身全体の血流も促進。
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立ったままできるので、レッスン後すぐに取り入れやすい。
ストレッチ4:四つん這いでのお尻リリース(ピジョンポーズ応用)
方法
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四つん這いになり、片膝を手前に出して床に置きます。
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反対脚をまっすぐ後ろに伸ばす。
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息を吐きながら上体を前に倒し、30秒キープ。
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反対側も同様に。
ポイント
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お尻の深い部分まで伸ばせる。
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大殿筋・中殿筋の奥にある筋膜のリリース効果もある。
ストレッチ5:お尻のほぐし(テニスボール・フォームローラー使用)
方法
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床に座り、テニスボールやフォームローラーをお尻の下に置く。
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軽く体重をかけて前後左右に動かし、硬い部分をほぐす。
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各ポイント20〜30秒ほど。
ポイント
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自分で圧を調整できるので、硬さのある箇所を重点的にほぐせる。
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血流促進と筋膜リリースで、柔軟性アップ。
まとめ
大殿筋・中殿筋は、バレエの脚の動きや姿勢を支える重要な筋肉です。
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硬くなると腰や膝に負担がかかる
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ストレッチで柔らかくすると、アラベスクやバランスの安定に効果的
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日常生活でも座りっぱなしや立ちっぱなしの疲労回復に役立つ
習慣化のコツ
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レッスン後や就寝前に取り入れる
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呼吸とともにじんわり伸ばす
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硬さを感じるポイントを重点的に伸ばす
これらのストレッチを取り入れることで、お尻の筋肉を柔らかく保ち、バレエの動きがよりスムーズで美しくなります。
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