バレエにおいて「ターンアウト」は基本中の基本でありながら、非常に難易度の高いテクニックのひとつです。脚を外旋させて動くことで、美しいラインと安定した動作を可能にしますが、無理に足先だけでターンアウトを作ると怪我のリスクが高まります。正しいターンアウトを深め、それを支えるためには「体幹(コア)」の筋力と安定性が不可欠です。
今回は、ターンアウトの質を向上させつつ、安定性を損なわないためのコアトレーニングを紹介します。
なぜコアトレーニングが必要なのか?
ターンアウトは股関節から始まりますが、実際に安定してそれを維持するには、骨盤や腰椎の位置を正しくコントロールする体幹の力が求められます。コアが弱いと、骨盤が前傾してしまったり、上半身がぶれたりして、せっかくのターンアウトも見た目も動作の質も落ちてしまいます。
つまり、ターンアウトの「深さ」と「安定」はセットで鍛えるべきポイントなのです。
ターンアウトを深めるための基本チェックポイント
まずは、正しいターンアウトができているかどうかのセルフチェックを行いましょう。
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股関節から脚を外旋できているか?
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膝と足先が同じ方向を向いているか?
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腰が反っていないか?
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お尻の筋肉に力が入りすぎていないか?
これらを満たすためには、単に筋力を鍛えるだけでなく、正しい姿勢と感覚の習得が不可欠です。
ターンアウトと安定性を両立するコアトレーニング5選
1. ドローイン+外旋キープ
目的:腹横筋と骨盤安定の感覚を同時に鍛える
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仰向けに寝て膝を立てる
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お腹をへこませながら呼吸を止めずにキープ
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この状態で股関節を軽く外旋(ターンアウト)させ、膝を横に少し開く
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20秒×3セット
ポイントは、腰を反らずに骨盤をフラットに保つこと。
2. プランク with ターンアウト意識
目的:腹直筋・腹斜筋・中殿筋の連動強化
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通常のプランク姿勢を取る
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脚は腰幅よりやや広めに開き、足先を少し外に向けてターンアウトを意識
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30秒~60秒キープ
これにより、体幹と股関節外旋筋群の連動が鍛えられます。
3. サイドブリッジ with レッグリフト
目的:中殿筋・内転筋・体幹側部の安定強化
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横向きで肘と膝をついてブリッジ
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上の脚をターンアウトした状態で上げ下げ(10回×2セット)
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骨盤が後ろに倒れないよう注意
4. デッドバグ(Dead Bug)
目的:腹筋群と脊柱の安定性向上
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仰向けで両脚をテーブルトップに
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片脚と反対側の腕を伸ばし、交互に動かす(10回ずつ)
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腰が反らないよう、お腹を薄く保つ
ターンアウトの動きはありませんが、軸の安定性に大きく寄与します。
5. バックリフト with ターンアウト
目的:脊柱起立筋と股関節外旋筋の協調
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うつ伏せで両脚をターンアウト
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ゆっくりと脚を持ち上げ、5秒キープ(10回)
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背中を反らせすぎず、お尻に頼りすぎないこと
トレーニングの頻度と注意点
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週2~3回を目安に継続的に取り組む
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呼吸を止めず、姿勢を丁寧に保つ
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疲れてくるとフォームが崩れるので無理は禁物
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必ずストレッチとセットで行い、筋肉のバランスを整える
最後に:コアの安定がターンアウトの美しさを生む
ターンアウトは柔軟性だけでなく、正しい筋力と感覚が合わさって初めて完成されるものです。特に体幹を安定させることで、脚のラインや動きに一貫性が生まれ、踊りの完成度が格段に上がります。
美しいターンアウトを目指すなら、まずは自分の中心(コア)を意識して鍛えていきましょう。きっとレッスンや舞台でのパフォーマンスにも大きな変化が現れるはずです。