足の甲を出す=生まれつき? いいえ、違います。
「私、足の甲が出ないんです…」
「甲が出る子は生まれつき足の形がいいんでしょう?」
「トゥシューズを履いても、なんだか“平ら”に見える…」
そんな悩みを抱えるダンサーや保護者の方々、多いのではないでしょうか?
確かに、足の構造は個人差があります。骨の長さやアーチの高さ、関節の可動域は生まれつきの要素もあります。
でも、それだけが「甲が出る・出ない」を決めているわけではありません。
最大のポイントは“足指の使い方”です。
今回は、甲が出ない本当の理由と、今日からできる足指トレーニングについてお話しします。
なぜ指が重要なのか?
甲を美しく出す=足首や甲を「押し出す」力が必要。
でも実は、その最終段階で力を伝えるのが「足指」なのです。
こんな使い方、していませんか?
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ポワントで立ったときに、指がグシャっと曲がっている
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ルルヴェの最後で指が力なく、床に押されているだけ
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指を「掴む」ように使ってしまい、伸びていない
これでは、せっかくの甲のラインが潰れてしまいます。
足の甲を美しく出すための3ステップ
ステップ①:足指を「開く・閉じる」トレーニング
エクササイズ:「トーウェーブ(Toe Wave)」
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床に座り、足を前に伸ばす
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足の親指→人差し指→中指→…と、一本ずつ順番に床に折りたたむ
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今度は逆に、小指→中指→…と順番に開く
→ 指を独立して動かすことで、筋肉のコントロール力が向上。アーチがしっかりと形成されます。
ステップ②:足指で「押す」感覚を掴む
エクササイズ:「タオルギャザー with エレベーション」
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タオルを床に置き、足の指でタオルを手繰り寄せる
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指を使ってタオルを引き寄せながら、かかとを浮かせてルルヴェへ
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ゆっくり戻る(※つま先まで力が抜けないよう注意)
→ これは甲を“押し出す力”と、指の最後までの伸ばしを同時に養える優れた練習法です。
ステップ③:立ち方を再確認
「指が最後まで伸びているか?」を意識
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指が丸まっていないか?
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床に押し付けていないか?
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指の“腹”でなく、“爪の先”まで意識が届いているか?
練習のたびに、動画で自分の足元を確認するのがオススメです。
ほんの数mmの指先の動きが、甲の印象を大きく変えます。
よくあるQ&A
Q. 足指が動かない・固まってしまうのですが…?
👉 指の筋肉がうまく使えていないだけです!
最初は難しくても、タオルギャザーやトーウェーブを毎日続けることで、確実に変わります。
まとめ:足の甲は“出す”もの、育てるもの
甲が出ないと悩んでいる方の多くは、「私の足の形が悪いから…」と諦めがち。
でも、正しく足指を使うだけで、あなたの甲は劇的に美しくなります。
ポイントは以下の通り:
✅ 指の一本一本をコントロールする練習をする
✅ 指の先まで“押し出す力”を伝える感覚を養う
✅ 普段の立ち姿・ルルヴェで指が正しく伸びているかチェックする