〜バレエの安定感を生む「骨盤コントロール」の極意〜
バレエを踊るうえで欠かせないのが「軸」の感覚。ターンやバランスの美しさ、上半身の自由度、脚の伸びやかさ、すべてにこの「軸」が影響しています。そして、その中心にあるのが「骨盤」の安定です。
今回は、軸をしっかり感じるために必要な骨盤の位置感覚と、それを高めるためのトレーニング方法を解説していきます。
骨盤が軸を決める理由
骨盤は、上半身と下半身をつなぐ「中心」に位置し、姿勢や動作の起点になります。バレエでは「引き上げ」や「ターンアウト」を意識することで、骨盤が前傾・後傾しやすくなるため、コントロールを失うと軸が崩れてしまうのです。
骨盤の位置が正しく保たれると:
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背骨が自然に伸びる
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肋骨が閉じやすくなり、引き上げやすくなる
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腸腰筋や骨盤底筋が正しく使える
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股関節の可動域が安定し、ターンアウトのキープが楽になる
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軸脚への荷重がまっすぐ入りやすくなる
このように、骨盤は「軸のセンサー」とも言えるほど大切なのです。
よくある骨盤の癖と軸感覚のずれ
バレエ初心者〜中級者によく見られる骨盤の癖は以下の通り:
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前傾しすぎ → お尻が出て、腰が反る(反り腰)
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後傾しすぎ → 尻もちをついたような姿勢で、腹筋が使いにくい
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左右に傾く → 片脚で立ったときに骨盤が斜めになる
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回旋(ねじれ) → ターンアウトを意識しすぎて骨盤まで開いてしまう
これらの癖を修正し、「ニュートラルな骨盤」を保てるようになることが、安定した軸の第一歩です。
骨盤を整えるためのコアトレーニング5選
以下に、自宅でできるシンプルで効果的な骨盤トレーニングを紹介します。
1. 骨盤ニュートラルチェック
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仰向けになり、膝を立てる
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手のひらを腰と床の間に入れてみる
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手のひら1枚分のすき間が目安(前傾すぎるとすき間が広がる)
→この姿勢を日常でも意識することで、軸感覚が安定します。
2. ヒップリフト(骨盤底筋&臀筋強化)
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仰向けで膝を立て、かかとを床につける
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息を吐きながら骨盤を床から持ち上げる
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肩から膝までが一直線になるように
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骨盤をゆっくり下ろす
10回×2セット
→骨盤を真っ直ぐ引き上げる感覚を養い、軸脚の安定に貢献。
3. ドローイン(腹横筋を鍛える)
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仰向けや座った姿勢で、腹筋に力を入れずにお腹を凹ませる
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お腹をぺたんこにして、深く呼吸を続ける
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腹横筋を内側から活性化
1日3セット(30秒ずつ)
→体幹のコントロール力が高まり、骨盤の微調整が可能に。
4. 四つ這いバランス(軸の安定感覚)
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四つ這いになり、右手と左足をまっすぐ伸ばす
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体がぶれないようにキープ(10秒)
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左手と右足も同様に
左右3回ずつ
→軸を横断する安定力と骨盤の中心感覚を育てます。
5. 内ももボールホールド(骨盤底筋・内転筋)
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仰向けで膝を立て、両膝の間にボールやクッションを挟む
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息を吐きながらぎゅっと内ももを締める
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息を吸いながらゆるめる
10回×2セット
→骨盤底筋が活性化し、骨盤の広がり・ブレを防ぎます。
日常の中でできる骨盤トレーニング意識
レッスンの合間や日常生活でも「骨盤のニュートラルポジション」を意識できると、軸の安定感が格段に上がります。
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椅子に座るとき:腰が反りすぎたり丸まったりしていないかチェック
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電車の中で立つとき:骨盤を前後に動かして中心を探る
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スマホを見るとき:骨盤が後傾して猫背になっていないか確認
まとめ:骨盤を制する者は軸を制す!
骨盤の感覚を磨くことは、バレエにおける安定感、優雅さ、そして自由な動きの鍵です。特別な柔軟性がなくても、毎日の小さな積み重ねと意識で骨盤は確実に変わっていきます。
軸を感じられることで、踊りに安心感が生まれ、自信にもつながります。ぜひ今日から「骨盤トレーニング」、始めてみましょう!
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レッスンで「軸を感じられない」「すぐぐらついてしまう」と感じる方、ぜひスタジオで一緒にトレーニングしてみませんか?身体の土台を整え、自分史上最高のバランス力を手に入れましょう。