あなたの足首、本当に“伸びて”いますか?
ポワントで立つとき、「もっと甲を出したいのに、足首が詰まって伸びない…」そんな悩みを抱えていませんか?
実は、甲の美しさやポワントでの立ちやすさに大きく影響しているのが、足首の可動域です。
よくある悩み
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ポワントで立っても「真っ直ぐ」にならない
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足首が硬く、前に“乗れない”
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膝や甲が伸びているのに、美しく見えない
これらの原因の多くは、足首周辺の関節・筋肉・腱の柔軟性不足にあります。
足首可動域とは?
足首(足関節)は主に「背屈(そくくつ)」「底屈(ていくつ)」という動きがあります。
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背屈:つま先をすね側に引き寄せる動き(プリエやジャンプの着地時に使われる)
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底屈:つま先を下に伸ばす動き(ポワントやルルヴェ時に使われる)
ポワントやデミ・ポワントで美しく立つには、底屈方向の可動域が十分であることが不可欠です。
可動域が狭くなる主な原因
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ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)の緊張
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足首前側の関節包や靭帯の硬さ
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距骨(足首の中心にある骨)の動きの悪さ
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足の甲の筋肉・腱の伸びにくさ
バレエのための足首ストレッチ5選
安全に、少しずつ丁寧に行いましょう。踊る前の“ウォームアップ”としてもおすすめです。
① タオル底屈ストレッチ
目的:足首をやさしく深く伸ばす
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床に座って足を前に伸ばす
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タオルを足の裏にひっかけ、両端を手で持つ
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かかとを押し出しながら、タオルでつま先を引き寄せる
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30秒キープ×左右2セット
📝 タオルで無理なくコントロールできるのがポイント!
② 壁を使った背屈ストレッチ
目的:足首前側の詰まりを解消&ふくらはぎを伸ばす
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壁の前に立ち、つま先を壁に向けて足を置く(つま先だけ壁にくっつける)
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膝をゆっくり壁に近づけ、足首前側が伸びるのを感じる
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片足30秒×2セット
✅ 普段“引き足”にしている方の足も忘れずに
③ 足首ぐるぐるストレッチ
目的:距骨の動きをよくする
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座った状態で片方の足を持ち、足首を“ゆっくり大きく”回す
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内回し・外回し 各10回ずつ
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反対側も同様に
🌀 動かしている途中で「引っかかり」や「ゴリッと音がする」部分は要注意。無理なく丁寧に!
④ 足甲伸ばし(ハーフポワント姿勢)
目的:足の甲・足の甲の腱を強くしなやかに伸ばす
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床に正座し、片足だけ後ろに引いて甲を床につける(ハーフポワントのような形)
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体重をゆっくり足の上にのせていく
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痛みが出る手前で30秒キープ
⚠️ “足指の付け根から甲がしっかり伸びている”ことを意識して行ってください。
⑤ 段差を使ったストレッチ(かかと下げ)
目的:ふくらはぎの柔軟性と足首可動域の両方を改善
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段差の上に足を乗せ、かかとをゆっくり下に落とす
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足首がじわーっと伸びるのを感じる
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両足→片足で30秒ずつ行う
🏠 家の階段などで手軽に実践できます!
ストレッチ+筋トレ=最強の足首へ
ストレッチで可動域を広げるだけでは不十分。
その新しく得た動きを**“支える筋肉”**も鍛えましょう。
簡単な補助トレーニング
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セラバンドで足首底屈トレーニング
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デミポワントのアップ&ダウン
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バランストレーニング(片足でポワントに乗る)
継続は力なり:日常に取り入れる工夫
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レッスン前に5分だけ「足首ウォームアップタイム」
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歯磨き中の“かかと落とし”でふくらはぎの柔軟性UP
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スマホを見るときに、足首ぐるぐる運動
**“ながらストレッチ”**を味方にすれば、忙しい日々でも毎日ケアできます。
まとめ:美しいポワントは「足首のしなやかさ」から
どれだけ脚が長くても、どれだけ筋肉があっても、
足首の可動域が狭ければ、ポワントのラインは美しく見えません。
今日からはただ“頑張って立つ”だけでなく、「準備」も大切に。
足首を整えることは、怪我の予防にもつながり、踊りの質そのものを引き上げてくれます。