クラシックバレエにおいて、「アラベスク」は美しさと技術の両方が求められるポーズのひとつです。足を高く、軸をまっすぐ保ったまま上体を伸ばすこのポーズは、体幹の強さ、柔軟性、そして身体のつながりが求められます。今回は、アラベスクを美しく安定して決めるために必要な体幹トレーニングと意識の持ち方をご紹介します。
なぜアラベスクに体幹が重要なのか?
アラベスクで脚を高く上げるために、つい「脚をもっと上げよう」と下半身に意識が向きがちですが、実は脚が高く上がるかどうかは「体幹」が大きく関わっています。
体幹がしっかり安定していないと、骨盤が前傾しすぎたり、上半身が前に倒れたりしてしまい、脚を高く上げることが難しくなります。また、軸足のふらつきも体幹の弱さが原因となることが多いです。
体幹を鍛えるメリット
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✅ アラベスクで脚がより高く、美しく上がる
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✅ 軸足が安定し、ふらつきにくくなる
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✅ 上半身と下半身が連動しやすくなる
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✅ 腰への負担が減り、怪我の予防にもつながる
アラベスクに効く!おすすめ体幹トレーニング3選
① デッドバグ(Dead Bug)
目的:腹横筋の活性化と体幹の安定性向上
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仰向けに寝て、両腕と両脚を天井方向に上げる
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片手と反対側の脚をゆっくり伸ばし、床に近づける(腰が反らないよう注意)
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5秒キープして戻し、反対側も同様に
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各5〜10回ずつ行う
ポイント: 常にお腹を凹ませ、腰を床に押しつけるよう意識!
② プランク・アラベスク
目的:軸を保ったまま脚を動かす体幹強化
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四つ這いから肘をついたプランク姿勢になる
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一方の脚を後ろにゆっくり上げる(アラベスクの形を意識)
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脚を上げたまま5秒キープ
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反対側も同様に、左右交互に5回ずつ
ポイント: 骨盤が左右に傾かないよう注意!
③ スフィンクス・リフト
目的:背筋(脊柱起立筋、広背筋)の強化と上体の引き上げ感覚の習得
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うつ伏せで、肘を肩の下についたスフィンクスのポーズ
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お腹と胸を床から引き上げるように意識しながら、10〜15秒キープ
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肩がすくまないよう、首を長く保つ
ポイント: 背中で引き上げる感覚を磨くことで、アラベスクの上体が軽くなる!
日常からできる意識づけ
体幹トレーニングに加えて、日常生活の中でも以下の意識を持つことで、アラベスクの完成度は高まります。
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背筋を伸ばして歩く
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お腹を軽く凹ませて生活する
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片足で立つ時間を日常に取り入れる(歯磨きしながらでもOK)
まとめ:アラベスクは「脚で上げる」より「体幹で支える」
アラベスクは、ただ脚を上げるのではなく、「体幹から伸びる動き」で初めて美しく安定します。体幹トレーニングをコツコツと積み重ねることで、ブレない軸が生まれ、バレエ全体の表現力も向上します。
「もっときれいにアラベスクを決めたい」「レッスンでふらつかずに立ちたい」と感じている方は、ぜひ体幹トレーニングを習慣に取り入れてみてください!