「最近、呼吸が浅い気がする」「胸が固まって息苦しい」──そんなとき、見落としがちなのが 肋間筋(ろっかんきん) の硬さです。
肋間筋は肋骨と肋骨の間にある小さな筋肉群で、呼吸のときに胸郭を広げたり縮めたりする大切な役割を担っています。ここが硬くなると、胸の動きが制限されて呼吸が浅くなり、疲労感や姿勢の崩れにもつながります。
そこで今回は、肋間筋の解剖学的特徴と、呼吸がしやすくなるための ストレッチ方法 をご紹介します。
肋間筋とは?
肋間筋は「外肋間筋」と「内肋間筋」の2種類があり、それぞれ肋骨と肋骨の間に存在しています。
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外肋間筋:息を吸うときに働き、肋骨を持ち上げて胸郭を広げる。
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内肋間筋:息を吐くときに働き、肋骨を下げて胸郭を狭める。
つまり、肋間筋がスムーズに動くことで、胸郭が大きく広がり 深い呼吸 が可能になるのです。
肋間筋が硬くなる原因
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長時間のデスクワークや猫背姿勢
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浅い呼吸の習慣(ストレスや緊張による胸式呼吸)
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スポーツやダンスでの酷使
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加齢による柔軟性低下
👉 硬くなると、呼吸が浅くなり自律神経のバランスも乱れやすくなります。
肋間筋ストレッチの効果
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胸郭が広がり 呼吸が深くなる
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姿勢改善(猫背・巻き肩の解消)
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酸素摂取量が増えて疲れにくくなる
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リラックス効果でストレス軽減
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ダンスやヨガでの胸の開き・ポーズが美しくなる
自宅でできる!肋間筋ストレッチ3選
① サイドリーチストレッチ
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足を肩幅に開いて立つ。
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両手を頭の上に伸ばし、手のひらを合わせる。
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息を吸いながら背を伸ばし、吐きながら体を横に倒す。
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脇腹〜肋骨の間が広がる感覚を味わいながら20秒。
👉 肋間筋がしっかり伸び、呼吸が楽になります。
② 座ってできる胸郭ストレッチ
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椅子に腰掛け、両手を頭の後ろに組む。
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息を吸いながら肘を大きく広げ、胸を開く。
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吐きながら少し後ろに体を反らす。
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深い呼吸を意識しながら10回繰り返す。
👉 デスクワーク中でも簡単にできるリセット法。
③ 仰向け胸開きストレッチ(寝ながら)
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仰向けになり、両腕を「Yの字」に広げる。
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息を吸いながら胸を膨らませ、肋骨の間が広がるのを感じる。
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吐きながら全身を脱力。
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1分ほど繰り返す。
👉 リラックスしながら肋間筋をじんわりほぐし、夜寝る前にもおすすめ。
ストレッチのポイント
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呼吸と連動させることが大切
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胸が「風船のようにふくらむ」イメージで行う
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無理に深く伸ばさず「気持ちよい伸び」で止める
まとめ
肋間筋ストレッチは、胸郭を広げて 呼吸の質を高める効果 があります。デスクワークやストレスで呼吸が浅くなりがちな現代人にとって、毎日の習慣にしたいストレッチです。
特に、
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朝の目覚めに「サイドリーチ」
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日中の合間に「胸郭ストレッチ」
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夜のリラックスタイムに「仰向け胸開き」
この3つを取り入れると、呼吸が深まり心身ともにリフレッシュできます。