― 美しく、安全に履き続けるための履き方・保管・乾燥のコツ ―
トウシューズはバレエダンサーにとって特別な存在。
だからこそ「すぐに潰れてしまった…」「すぐに中が臭くなった…」という経験は避けたいものです。
適切なケアと保管をすることで、ポワントの寿命を延ばし、美しさと安全性をキープすることができます。
今回は、今日からできる“トウシューズを長持ちさせるための3ステップ”を詳しく解説します。
第1章|履く前に:長持ちのための“準備”がカギ
✅ 1. リボンとゴムは正しい位置に縫い付ける
・フィット感が不十分だと、踊っている最中にトウシューズがズレて変形の原因に。
・「リボンが緩い」「ゴムが短い」と感じると、つま先で立つ力が分散して、靴に無理な力がかかります。
💡 踵が浮かない位置、かつ足首の可動域を妨げない位置に縫い付けましょう。
✅ 2. ポワントの“慣らし”を忘れずに
新品のトウシューズはとても硬く、足になじんでいません。
いきなり立つのではなく、まずはシャンクや箱を丁寧にほぐす準備が必要です。
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シャンクを手で少し曲げて柔らかくする
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箱の内側を手で温めて、足の形になじませる
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足に履いて床でトウを軽く押して馴染ませる
この一手間が、変形やヒビ割れの予防になります。
第2章|履いた後に:毎回の乾燥と保管が勝負を分ける
✅ 1. 使用後は「とにかく乾燥」が命!
トウシューズは汗を吸って湿気を含みやすいアイテム。
乾燥が不十分だと、
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シャンクが曲がったまま固まる
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接着剤が緩みやすくなる
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カビや悪臭の原因になる
といったトラブルが起きます。
🌀 乾燥のポイント:
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レッスン後はすぐに袋から出して風通しの良い場所に置く
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シューズキーパーや新聞紙を入れて湿気を吸収
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乾燥剤をポワント専用バッグに入れておくのもおすすめ
💡ドライヤーなどの**熱乾燥は絶対NG!**接着剤が剥がれる原因に。
✅ 2. バッグの中に「入れっぱなし」は厳禁
レッスン後にそのままバッグに入れて放置していませんか?
これは最もトウシューズを劣化させるNG行為です。
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靴が変形しやすくなる
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雑菌が繁殖しやすい
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他の荷物に押されて型崩れ
→ 使用後は必ずポワント専用の通気性の良い袋やメッシュケースに入れて分けて保管しましょう。
第3章|長持ちのための“履き方のクセ”にも注意!
✅ 1. 片足だけに体重をかけていないか?
踊りの中で知らず知らずのうちに、片足ばかり使ってしまう癖があると、その側のシューズだけが早く潰れます。
→ 普段から両足バランスよく使う意識を持ちましょう。
✅ 2. 同じポワントを連日使い続けていないか?
実は、1足を毎日連続で使うより、2足交互に使う方が長持ちするんです。
片方が湿気を吸っている間に、もう片方を使えば、自然乾燥の時間が確保できるからです。
番外編|補強や修理、どこまでやっていい?
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**グルー(強化剤)**でシャンクを補強する:OK。ただし使いすぎると硬すぎて逆効果。
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ダーニング(つま先補強):経験者向け。布地が破れる前の段階で施す。
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トウパッドやシリコン保護材で足を守る:とても重要。ただし厚すぎないよう注意。
まとめ|“愛情ケア”が美しいポワントをつくる
ポワントは、ただ履いて踊るだけでなく、日々のちょっとしたケアが寿命を大きく左右します。
1足を長く、大切に、美しく使うことで、自分の踊りにも自信が持てるようになります。
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履く前の準備と調整
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使用後の乾燥・保管
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日々の使い方や癖を見直す
今日から実践できることばかりですので、ぜひ参考にしてみてくださいね。