始まり方で差がつく、美しく力強い踊り出しの秘訣とは?
バレエのセンターレッスンや舞台に立つとき、“踊りの第一歩”で自分らしさを表現できていますか?
プレパレーション(Preparation=準備動作)は単なる“動作の前の動き”ではなく、ダンサーの世界観と完成度を決定づける大切な要素です。
✔ 姿勢が崩れてしまう
✔ 音に乗れない
✔ 動き出しに自信が持てない
…そんな方に向けて、今回はセンターで輝くためのプレパレーションの極意を、3つのステップに分けてわかりやすく解説します。
目次
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プレパレーションとは何か?
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踊り出しに差が出る3つの基本ステップ
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よくある間違いとその修正法
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表現力を高めるワンランク上の意識
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まとめ:始まりから世界観をつくる
1. プレパレーションとは何か?
プレパレーションは、バレエにおける“動き始める前の準備動作”のこと。
アームスの導き、呼吸、重心の移動、そして音楽との一体感——これらが組み合わさることで、ただの準備が「物語の始まり」へと昇華されます。
プレパレーションが重要な理由
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観客や先生に「印象」を与える最初の瞬間
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自分自身の“踊るスイッチ”を入れるきっかけ
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テクニックの成否を左右する“姿勢とタイミング”
2. 踊り出しに差がつく!プレパレーション3つの基本ステップ
STEP 1|呼吸と音楽の波に乗る
プレパレーションは、音楽との関係性から始まります。
「1・2・3・4…5・6・7・8」で始まるのではなく、“吸って”始まり、“吐いて”動く感覚をつかみましょう。
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🎵 例:アームスをアンバーからアンナヴァンに上げながら吸う
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🎵 動き出す瞬間に“吐く”ことで、内側からの推進力が生まれる
💡 呼吸を意識するだけで、動きが自然に滑らかになります。
STEP 2|体幹と重心を整える
動き出す直前の体の軸がブレていると、どれだけ練習しても“踊り出しが崩れる”印象になってしまいます。
✔ 正しい姿勢のチェックポイント:
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頭のてっぺんが糸で引かれるイメージ
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肋骨は閉じ、肩はリラックス
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骨盤はニュートラルに、膝はロックしない
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お腹の奥から“支える感覚”をキープ
💡 足元だけでなく、体幹から動く意識がカギ!
STEP 3|アームスで世界観をつくる
アームス(腕)の動きは、視線・顔・呼吸・音楽すべてと連動しています。
プレパレーションのアームスが洗練されていると、それだけで**「上手な人」「魅せられる人」**として印象づけられます。
✔ アームスを魅せるコツ:
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肩甲骨から始まる意識で動かす
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指先まで意識を通す(手先が緊張していないかチェック)
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動きに“間”をつくり、音を感じる
💡 視線をどこに向けるかでも印象が大きく変わります。客席?天井?床?意図的に選んでみましょう。
3. よくあるプレパレーションの失敗例と修正方法
失敗例 | 修正ポイント |
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肩が力んでアームスが硬い | 肩甲骨を下げるストレッチで可動域を広げる |
呼吸が浅く、音とずれる | 音楽を聴きながら深呼吸の練習を繰り返す |
足元ばかり意識して上半身が抜けている | 姿勢を壁で確認+鏡で顔の向きを練習 |
4. 表現力を高める“魅せるプレパレーション”とは?
🎭 物語の始まりを演じる意識をもつ
プレパレーションは、単なる「準備」ではなく、踊りのプロローグ。
**「あなたの踊りが始まる瞬間」**を観客に伝えるための演技といっても過言ではありません。
💡 表現力アップのためにできること:
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「どんな感情で始めたいか」を決めておく(希望?怒り?憂い?)
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自分だけでなく、空間をも“使う”イメージをもつ
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毎回のレッスンで“本番のつもり”でプレパレーションを行う
5. まとめ|踊りの第一歩で世界が変わる
プレパレーションを見直すことで、踊りの印象は大きく変わります。
✅ 呼吸と音楽の波に乗る
✅ 重心と体幹を整える
✅ アームスと視線で世界観を伝える
これらを意識的に練習することで、センターでも舞台でも自信をもって踊り出せるダンサーになれるはずです。