前回の記事では、バレエの基本ターン「ピルエット」と、ターンを成功させるカギとなる「スポット」について詳しく解説しました。
今回はさらにステップアップして、シェネターンとピケターンについて、初心者にもわかりやすく紹介していきます!
「ターンをもっと舞台上で美しく見せたい」「軽やかに移動しながら回りたい」
そんなあなたにぴったりの内容です!
1. シェネターン(Chaînés)ってどんなターン?
「シェネ」とは、フランス語で「鎖(くさり)」を意味します。
その名の通り、細かい回転を鎖のようにつなげながら進んでいくターンです。
シェネターンの特徴
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両足を交互に使いながら連続して回る
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上半身をしっかりキープしながら移動する
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舞台上をスムーズに移動するときによく使われる
たとえば、舞台の端から端へ「くるくるくるっ」と軽やかに移動するあの動き、実はシェネターンなんです!
2. シェネターンの基本動作
シェネターンを成功させるためには、シンプルな動きを正確に行うことが大切です。
動作の流れ
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5番ポジションまたは**パラレルポジション(足を平行に開く)**でスタート
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**スポット(視線の一点)**を固定
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1歩進みながら回転し、もう一度立ち位置を整える
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次の一歩も同じように進みながら回る
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これを連続して繋げていく
ポイントは、体幹をしっかり引き上げたまま、一歩ごとに確実にポジションをとること!
3. シェネターン上達のコツ
✅ 膝を伸ばして、床を押し続ける
膝が緩むと、ターンがふにゃっとしてしまいます。足裏でしっかり床を押しながら回りましょう。
✅ 手はアン・ナヴァン(前ポジション)か小さな丸にキープ
回っている間も、手の形が崩れないよう意識することでバランスが安定します。
✅ ターンごとにスポットを忘れずに!
回るたびに正面を素早く見つけ直す癖をつけると、目が回りにくくなります。
✅ 移動方向を意識して
ただ回るのではなく、進みたい方向にまっすぐ移動するイメージで回りましょう!
4. ピケターン(Piqué Turn)ってどんなターン?
次にご紹介するのはピケターン。
「ピケ(Piqué)」はフランス語で「突き刺す」という意味。
その名の通り、片足を床に“ピッ”と突き刺すように乗り込みながら回るターンです。
ピケターンは、シェネターンよりもさらにダイナミックで、美しく大きな動きに見えるターン。バリエーション(ソロ作品)でもよく登場します。
5. ピケターンの基本動作
ピケターンは、以下の流れで行います。
動作の流れ
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準備のために、**プリエ(膝を軽く曲げた状態)**からスタート
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**前方の床をピケ(突き刺すように)**して、体重を軸足に乗せる
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すぐに、**もう一方の足をパッセポジション(膝を曲げて、つま先を膝につける)**に持ってくる
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スポットを使って視線をキープしながら回る
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着地または次の動きにつなげる
ピケの瞬間に、素早く重心を高く引き上げることが大切です!
6. ピケターン上達のコツ
✅ 軸足は強くしっかりと立つ
ピケターンは「軸が命」。ピケしたらすぐに背筋を伸ばして、真上に体を引き上げましょう。
✅ 回ろうとしすぎない
「回りたい!」という意識よりも、「引き上がりたい!」と思ってピケすると、結果的にきれいに回れます。
✅ パッセの形をキープ
回転中も、上げた足の形(パッセポジション)を崩さないように注意!
✅ スポットは最後まで意識!
速いターンでも、視線をしっかりコントロールすると、ターンが安定します。
まとめ
シェネターンもピケターンも、最初はスピードや華やかさに惑わされがちですが、
基本は「引き上げ」と「スポット」!
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シェネターンはリズムよく、正確なステップを意識
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ピケターンは力強く、瞬間的な軸作りを意識
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どちらもスポットを忘れずに!
コツコツ練習を重ねれば、舞台を軽やかに駆け抜けるようなターンができるようになります!
ターンはバレエの醍醐味のひとつ。
焦らず、楽しく練習していきましょうね。