アレグロ(Allegro)の意味
「アレグロ(Allegro)」は、イタリア語で「陽気に」「快活に」を意味する言葉で、バレエでは軽快で速い動きやジャンプを中心とした一連のステップを指します。
クラシック音楽用語としても有名ですが、バレエにおいては特に ジャンプ系の動き全般を表す言葉として用いられます。
バレエのレッスンでは、バーレッスンやアダージオの後に組み込まれ、軽快なリズムに合わせて踊る練習が行われます。
アレグロに含まれるステップ
アレグロの中にはさまざまなジャンプや跳躍のステップが含まれます。例えば:
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ソテ(Sauté):基本のジャンプ
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アッサンブレ(Assemblé):両足をそろえて着地する跳躍
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シソンヌ(Sissonne):片足から飛んで両足に着地、またはその逆
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ジュテ(Jeté):足を大きく開いて飛ぶ動き
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カブリオール(Cabriole):脚を交差させて打ち合わせる跳躍
これらの動きはすべて「アレグロ」に分類されます。つまりアレグロとは一つの技ではなく、軽快なジャンプや跳躍をまとめたカテゴリーと理解するとわかりやすいです。
アレグロの練習で大切なポイント
アレグロを美しく、軽やかに見せるためには以下の点が重要です。
1. プリエ(plié)の使い方
ジャンプの準備動作であるプリエをしっかり深く使うことで、高さと安定感のある跳躍が可能になります。
2. 音楽との調和
「アレグロ」という言葉のとおり、音楽に合わせて軽やかに踊ることが求められます。テンポを外すと重たく見えてしまうため、リズム感を養う練習も不可欠です。
3. 空中でのフォーム
跳躍中に脚や腕の形が崩れないように意識しましょう。例えばアッサンブレなら、空中で脚をきちんと閉じることが大切です。
4. 着地の静かさ
高く飛ぶことだけでなく、音を立てない着地が美しいアレグロの条件です。体幹を安定させ、膝と足首のクッションを上手に使いましょう。
アレグロの種類:プティ・アレグロとグラン・アレグロ
アレグロには大きく分けて2つの種類があります。
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プティ・アレグロ(Petit Allegro)
小さく速いジャンプを中心とした動き。シソンヌやアッサンブレなど、機敏さを要求されます。 -
グラン・アレグロ(Grand Allegro)
大きな跳躍を伴う動き。グラン・ジュテ(Grand Jeté)などが代表的で、舞台での華やかさを演出します。
この2つをバランスよく練習することで、踊りにスピード感と迫力の両方を加えることができます。
アレグロの魅力
アレグロは観客にとっても大きな見どころです。軽快に飛び跳ねる姿は、舞台に活力と明るさを与えます。特にグラン・アレグロは、ダンサーの体のラインや空中姿勢を存分に見せられるため、クラシックバレエ作品のクライマックスでよく登場します。
また、アレグロを練習することは、筋力強化や持久力アップにもつながります。下半身だけでなく体幹、腕、呼吸法など、全身の調和を意識することが大切です。
まとめ
「アレグロ(Allegro)」は、バレエにおける軽快なジャンプや跳躍の総称です。
プティ・アレグロで機敏さを、グラン・アレグロでダイナミックさを磨くことで、舞台上での表現力がぐっと高まります。
練習では プリエ・リズム感・空中姿勢・着地の静かさ を意識し、軽やかで力強いアレグロを目指しましょう。
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