「ルルヴェがぐらつく」「ピルエットで軸がズレる」その原因、足裏かも?
バレエを長く続けていると、誰もが一度は悩む「軸の不安定さ」。
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ルルヴェで静止できない
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ピルエットで軸が流れる
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いつも同じ足だけグラつく
こうした現象、実は**“足裏の感覚(=足底感覚)”**が大きく関係しています。
美しいバランスやピルエットを支えるのは、単なる筋力ではなく「どこにどれだけ体重がかかっているかを感じ取る力」なのです。
足裏=あなたの“軸センサー”
足裏には無数の神経が集まり、姿勢やバランスを感知しています。これを「足底感覚」と呼び、実はバレエにおいてはとても重要な働きをしています。
足裏感覚が優れていると…
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床を正確に“掴む”ことができる
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微細な体重移動を感知しやすくなる
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ピルエットで“自分の真ん中”に乗れる
軸が安定しないときのよくある特徴
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つま先に過度な力みがある
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内くるぶしの上に体重が乗っていない
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足裏が“面”で床に接していない(一部分だけで立っている)
足裏感覚を育てる!おすすめトレーニングメニュー
① 足裏マッピングエクササイズ
目的:どこに乗っているかを“見える化”する練習
やり方:
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床の上に立ち、足裏で「親指のつけ根」「小指のつけ根」「かかと」を順番に感じる
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3点に均等に体重が乗っているか確認
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目を閉じて、少しずつ前後左右に体重を移動させ、どこに行くと不安定になるかを探る
🕐 毎日1〜2分でOK!
② テニスボール足裏ローリング
目的:神経を刺激し、感覚を呼び覚ます
やり方:
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テニスボールを足裏に置いて前後左右にゆっくり転がす
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土踏まず、かかと、指の付け根までまんべんなく
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少し痛気持ちいいくらいの圧で
✅ 両足3分ずつ行うと、直後のバランス感覚が激変!
③ ルルヴェスローアップ
目的:上がる過程で“正確な軸”を意識
やり方:
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5秒かけてルルヴェにゆっくり上がる
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上がった位置で10秒キープ
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5秒かけてゆっくり下ろす
※ 床を押し返す感覚・足裏のどこで立っているかを意識
📌 鏡で確認+スマホ動画でチェックもおすすめ
④ 片足バランス×目を閉じる
目的:視覚に頼らず足裏のセンサーを鍛える
やり方:
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片足ルルヴェで静止(できればポワントでも)
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慣れてきたら、目を閉じて10秒キープ
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わずかな揺れに集中し、自分で軸を戻す感覚を育てる
⚠️ 最初は壁やバーの近くで安全に
⑤ 床押しピルエット
目的:“床を押す”ことで回転中も軸を保つ
やり方:
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ピルエットの前に必ず「床を押す→引き上げる」意識
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回転中も“足裏で床を感じる”ことを忘れない
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終了後、どこに重心がズレたかを確認する習慣をつける
足裏感覚は「意識」で育つ
足裏の神経は、意識しないと眠ってしまいます。
でも逆に言えば、意識さえすれば、いつからでも鍛え直せる部位です。
今日から、ルルヴェ・ピルエット前に「自分の足裏を感じてみる」ことを1つだけ習慣にしてみましょう。
よくある質問(Q&A)
Q. “床を感じる”ってどういう意味?
A. 足裏が広く、均等に、しっかり床に接地していて、「今ここに立っている」という感覚がある状態です。
Q. ルルヴェでふらつくのは体幹が弱いから?
A. 体幹も大切ですが、土台の足裏が不安定だと、上の力も分散されてしまいます。 まずは足裏から整えましょう。
まとめ:目指すのは「感じられる軸」
バレエで大切なのは「筋力+感覚力」。
足裏が目覚めると、
→ 軸が安定
→ ルルヴェの高さと安定感アップ
→ ピルエットの成功率アップ
→ レッスンの自信につながる!
という好循環が生まれます。